血管年齢と血圧計のお話

血管年齢と血圧計のお話

血管年齢を考える時、血圧もひとつの重要な因子となります。血圧が高いと血管に負担がかかり、傷みやすくなります。その為血管は肥厚して損傷を防ごうとするのですが、厚みが増すことで弾力性が無くなり、しなやかさが失われて動脈硬化になってしまいます。

動脈硬化になると末梢血管の抵抗が増大するので、心臓はさらに強い圧力をかけて血液を送ろうとしますが、そうすると血管壁への圧迫が増して血圧が高くなります。その負担から血管壁が損傷するとそこにコレステロール等が溜まり、さらに動脈硬化が悪化するのです。

つまり、高血圧の人は血管年齢が高くなりやすいと考えられるのであり、血圧をコントロールする努力が必要とされます。特に最大血圧と最小血圧の差が大きいほど動脈硬化の危険性が高いので、気になる方は測定してみると良いでしょう。

また、最大血圧だけが高い人は太い血管の動脈硬化が深刻で、心筋梗塞が発生しやすいと言われています。高血圧と血管年齢は、本当に表裏一体ともいえる密接な関係があるのですね。

最近では手頃な値段で血圧計を入手することができ、家庭用の血圧計は広く普及しています。最大血圧、最小血圧、脈拍数の3つの数値が分かるものが一般的なのですが、中には血管の硬さまで分かる血圧計もあります。

例えば、体重計など体の数値を測る機器で有名なタニタからは、硬さの度合いを4色のバーグラフで表示する家庭用の血圧計が出ています。血管の硬さは血管年齢と非常に関わりの深いところでもあり、今後はこうした血圧計が一般的になっていくのかもしれませんね。