メタボリックと血管年齢
メタボリックと血管年齢も、深い関係にあります。
メタボリックは、メタボリックシンドロームの略ですが、
ただの肥満を指す言葉ではありません。
前述の通り、脂質は人間の活動を維持する為になくてはならない
エネルギー源ですが、中性脂肪が増えすぎると人体に様々な
悪影響を及ぼします。
中性脂肪は皮下脂肪として、主にお腹の脂肪細胞に貯まります。
ぽっこりお腹の、見た目ですぐ肥満とわかる肥満です。
しかし、中性脂肪は見てすぐわかる場所に貯まるとは限りません。
それが、内臓脂肪です。
内臓に脂肪がついた状態をメタボリックシンドロームと言います。
つまり、俗に言うメタボ体型とは内臓に脂肪がついた状態を表すのです。
また、中性脂肪は増えすぎるとメタボリックシンドローム
だけでなく、他にも悪影響を及ぼします。
その一つが、動脈硬化を早めるということです。
動脈硬化は、血管の老化現象とも言うべきもので、脳卒中や
心筋梗塞の裏に潜むものです。
具体的には、血管壁が硬くなり、厚みを増し、血液の通りが悪くなり、
進行すると血管が詰まったり破れたりします。
それが心臓で起これば心筋梗塞、脳で起これば脳卒中になるわけです。
次に、中性脂肪は善玉コレステロールを減らし、悪玉コレステロールを
増やす働きをします。
善玉コレステロールは余分なコレステロールを減らし、動脈硬化の
進行を抑えてくれるものですから、それが減ってしまうと言うことは、
動脈硬化を加速させてしまう事になるのです。
現在、肥満やメタボの人、つまり中性脂肪を摂り過ぎている人は
動脈硬化が疑われ、血管年齢も高いと考えられるというわけですね。